カテゴリー: 例会の開催

松本清張 「或る小倉日記伝」

10月30日(日)午後3時から5時、堀川町のシャモニーモンブランで「魁」の例会を開催しました。

読書会は松本清張の「或る小倉日記伝」です。時代は戦中、場所は小倉、主人公の田上耕作は、神経性の障害で、片足が麻痺しており、口を開いたまま言葉を上手く喋れない。母の内職とわずかの家賃収入でつつましく暮らしていた。そんな耕作が森鴎外の小倉に赴任していた時の日記、小倉日記(当時紛失していた)を探し求めるが、志を得ないまま亡くなる物語である。

耕作は知的障害者ではなく、学校では優秀な成績を収める。又、周囲には善意の多くの知人がいた。それにはホッとさせられる。又、美しい耕作の母は不憫な息子のために生きていくことを決意し、様々な再婚話にも耳を貸さない。

耕作の死後、小倉日記は一族によって発見される。「耕作にとってそれが幸か不幸か分からない」の最後の言葉が重く響く。涙なしでは読めない作品である。

 

「魁」~例会の開催

同人誌の「魁」の例会を開催しています。毎月最終日曜日の午後3時から5時の間です。すでに4回開催しています。内容は、読書会と合評会です。読書会は、今迄に村上春樹「風の歌を聴け」、石原慎太郎「太陽の季節」、大江健三郎「飼育」、カミュ「ペスト」です。時間の関係で短編、文庫本に限定しています。合評会は皆の提出した原稿の感想を述べあっています。明日その5回目を開催します。場所は広島市中区堀川町の喫茶店「シャモニーモンブラン」です。6人位が出席します。興味のある方はどうぞ。