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小津安二郎の戦時中(1942年)の映画です。父の息子に対する愛情を描いた作品です。あの時代の雰囲気は実際には知りませんが、小説や映画を見る限り、すべて戦時色一色で殺伐たるものがあったと想像されます。しかし、この作品の繊細で清冽な画面は驚くほどです。感性を失うことなかった小津は素晴しい
中学教師の父は、箱根への修学旅行の引率で生徒の乗ったボートが転覆、死者を出してしまいます。その責任を取って中学を離職し信州へ帰ります。役場で働きながら息子を育てます。息子が中学、大学と進学するとその学費を稼ぐため東京へ出て工場で働きます。息子は大学を卒業すると、父と同じ教師になります。「教師を辞めたい」、とこぼす息子に「今の仕事を天職と思って全うするように」といさめます。やがて息子は婚約者をみつけます。これでやっと肩の荷が下りたと思った時、父は体調を崩し、緊急入院し、息を引き取ります。
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